ワシントン発——トランプ米大統領がウクライナ侵攻を続けるロシアに対する制裁法の実施見送りを表明したことを受け、米議会では10月17日、与野党の議員から「ロシアのプーチン大統領に屈服した」などと激しい批判が相次いだ。

問題の制裁法は本来、10月18日に導入される予定だったが、トランプ大統領は16日夜に見送りを表明。これに対し、野党・民主党の上院トップであるシューマー院内総務は「ロシア経済を延命させることで、トランプ氏の取引はますます汚らわしいものとなった」と声明で強く非難した。また、下院のベイヤー議員もSNSを通じて、再びウクライナが裏切られたと指摘している。

さらに、普段はトランプ氏への批判に慎重な姿勢をとる与党・共和党からも異論が噴出した。ティリス上院議員が「ロシアの独裁者に屈服しているのは到底容認できない」と述べたほか、コーニン上院議員も法案を主導した故リンゼー・グラム上院議員を引き合いに出して懸念を示した。

こうした与野党からの批判に対し、トランプ氏は記者団に対し「米国と世界にとって良い決定だ」と述べ、自身の判断を正当化している。